喫茶去 -Kissa.Co-

飲む、買う、鬱、な女の日常。ご笑覧ください。

おれは しょうきに もどった!

先日、推しのライブに行ってきた。

 

推しとは、配信系のピアノ演奏家である。


で、そんな彼のライブに行った感想が、このタイトルである。

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※元ネタはFF4のカインな

 

この半年ほど、私はこの推しにアイドルのごとく熱中してしまっていた。

 

恋愛感情にも似たこの抑えきれない情熱は、自分でも戸惑いを覚えるほどで、
去年占いで言われた「2022年に好きな人ができる!」という胡散臭い予言が
見事的中か!?と中野の母に対して時間差で尊敬し始めたりした。

 

彼のことはニコニコ動画に初動画があげられた、活動初期のころから知っていた。
いま当時のマイリストを見ると、彼の動画がいくつか登録されているので、
知っていただけでなく、当初から結構気に入っていたものと思われる。

(俺、昔から知ってんだぜマウント)

 

とはいえ、当時のニコニコ動画なんて素人がわちゃわちゃしている無法地帯で、
彼よりもっとトリッキーで魅力的でぶっ飛んだ演奏家がたくさんいたこともあり
ここまで夢中で追いかけることは今までなかった。

なのに…

この半年間の私ときたら、突如彼の有料ちゃんねるに登録し、
LINEやツイッターなどのあらゆるSNSアカウントをフォローしまくり、
配信は1秒たりとも見逃さない意気込み、予告があればそれに合わせて生活時間も変えた。
彼が好きな音ゲーもDLし、課金もしたし難しい曲をクリアできるまで腕を磨いた。
空き時間はなるべくピアノの練習にあて、彼の弾く超上級楽譜とひたすら向き合った。

…と、思春期にアイドルを追いかけていた時の様なハマりっぷりをみせた。

 

正直、つかれた。

 

なんで歳が一回り以上も下の、しかも顔もよくわからない配信者に
こんなにも大切な人生の時間をささげ続けるのか。

 

元々は彼のピアノ演奏が好きなだけなんだから、演奏動画だけ見ていればいいものを、
人格的な部分にもやけに夢中になってしまい、

彼に彼女ができたらどうしよう…とか(ほっとけよ)、
大昔の彼のファンのブログを漁って、以前コミケに行った時に
彼のブースに立ち寄らなかったことを激しく後悔したりと、

とにかく彼のことばかりをムダに考える日々が続いた。

 

そんな時だ。
しばらくコロナでお預けになっていたライブが開催されることになったのは。

 

もちろん申し込んだよね。
有料ちゃんねるメンバーだから先行でね!

結果は見事当選、この半年のリビドーを回収するべく、
生の彼(とその演奏)への期待に日々胸を高鳴らせて、当日を待った。


そして先日、そのライブが終わった。

 

自分のリアルな感情を具体的に文字にするのであれば、

そこに生身の人間として存在することで、ものすごく遠い存在に思えた

という感じだと思う。


なんとな~く彼を応援してきた10年以上の気持ちがいつの間にか積もっていて、
この半年で突如爆発し、自分でも制御できないほど暴走してしまった。
(暴走っつっても寝ても覚めても彼の事を考えていただけで誰にも迷惑かけてないよ)

 

しかし、ライブに行ったことで、やっとその天井知らずだった上昇気流が
急降下してくれたといったところだろうか。

 

もちろん彼の演奏は、今現在も好きだ。
他のピアニストの演奏を見て、こっちもいいなと思う事もあるが、
彼の場合、その弾き方自体が一目見た時から超絶に好みだったし、
何より萌え散らかしたオタクトークが人間的に大好きだ。

 

でも、あたり前なんだけど、自分とはまったく無関係の、赤の他人なのだ。

ずっと、そうだったのだ。うん、知ってた。

 

私がどんなに想いを馳せても、彼が私を認識することは一生ないし、
ファンの一部として認識される事があっても、
それはおそらく自分が望んでいる認識とは違うのだろうと感じる。

 

彼は、赤の他人。
という事を、リアルな感情で気づけた今回のライブは、とてもとても価値のあるものだった。

 

これでやっと、半年前の自分に戻れる。

 

やっぱり「好き」という感情は、自分では制御できないのだという、絶望と諦観を見たが、
同時に、それを丸ごと受け入れられるぐらいには大人になった。

 

よかった。

 

昨日も彼の配信があった。

ライブで感じたこの気持ちを確かめるため、配信を覗いてみたが、
ちょうどWiFiの調子が悪くなり、結局配信は見れなかった。

 

つまりそういうことなんだろう。

今後も彼のピアノは聴くんだと思う。

でも、それはふと気が向いたときだったり、好きな曲を弾いてくれた時だけだろう。

 

ふう、今日からまたおしごとがんばろっと。


結論:私の人生に「好き」という感情は やっぱりいらないし超絶に邪魔だった!